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力命第六

 

力謂命曰、若之功奚若我哉、命曰、汝奚功於物而欲比朕、力曰壽夭窮達貴賤貧富我力之所能也、命曰、彭祖之智不出堯舜之上而壽八百、顏淵之才不出衆人之下而壽四八、

〔一〕 力(りき)命(めい)に謂ひて曰く、若ぢの功我と奚若(いづれ)ぞと。命曰く、汝ぢ物に奚の功ありて、朕に比せんと欲すると。力曰く、壽夭窮達・貴賤貧富は我が力の能くする所なりと。命曰く、彭祖*の智は堯舜の上に出でざるに壽は八百、顏淵の才は衆人の下に出でざるに壽は四八*なり。

*彭祖、はうそ、伝説の長寿者。*四八、しはち、三十二。

 

仲尼之コ不出ゥ侯之下、而困於陳蔡、殷紂之行不出三仁之上、而居君位、季札無爵於呉、田恆專有齊國、夷齊餓於首陽、季氏富於展禽、若是汝力之所能、奈何壽彼而夭此、窮聖而達逆、賤賢而貴愚、貧善而富惡邪、

仲尼のコはゥ侯の下に出でざるに、陣蔡に困しむ。殷紂の行ひは三仁*の上に出でざるに、君位に居り、季札*は爵呉に無きも、田恆*は齊國を專有し、夷齊*は首陽に餓ゑしも、季氏*は展禽*よりも富めり。若し是れ汝ぢが力の能くする所ならば、奈何ぞ彼れを壽にして此を夭にし、聖を窮せしめて逆を達せしめ、賢を賤しくして愚を貴とくし、善を貧しくして惡を富ましむる。

*三仁、さんじん、箕子・比干・微子。*季札、きさつ、呉王壽夢の第四子。*田恆、でんこう、齊の家老。*夷齊、いせい、伯夷と叔齊。*季氏、きし、魯の家老。*展禽、てんきん、柳下惠(魯の賢大夫)。

 

力曰、若如若言、我固無功於物、而物若此邪、此則若之所制邪、命曰、既謂之命、奈何有制之者邪、朕直而推之、曲而任之、自壽自夭、自窮自達、自貴自賤、自富自貧、朕豈能識之哉、朕豈能識之哉、

力曰く、若し若ぢが言のごとくならば、我れ固より物に功無し。而らば物の此のごときは、此れ則ち若ぢの制する所か。命曰く、既に之を命と謂ふ、奈何ぞ之を制する者有らんや。朕は直なるをば之を推し、曲なるをば之に任(まか)す。自ら壽に自ら夭に、自ら窮し自ら達し、自ら貴く自ら賤しく、自ら富み自ら貧し。朕豈に能く之を識らんや、朕豈に能く之を識らんやと。

 

北宮子謂西門子曰、朕與子竝世也而人子達、竝族也而人子敬、竝貌也而人子愛、竝言也而人子庸、竝行也而人子誠、竝仕也而人子貴、竝農也而人子富、竝商也而人子利、

〔二〕 北宮子(ほくきうし)、西門子(せいもんし)に謂ひて曰く、朕(ちん)子と世に竝べば人は子を達し、族を竝べば人は子を敬し、貌を竝べば人は子を愛し、言を竝べば人は子を庸(もち)ひ、行ひを竝べば人は子を誠とし、仕へを竝べば人は子を貴くし、農を竝べば人は子を富まし、商を竝べば人は子を利す。

 

朕衣則豆†褐、食則粢糲居則蓬室、出則徒行、子衣則文錦、食則粱肉、居則連麗†、出則結駟、在家煕然有棄朕之心、在朝諤然有敖朕之色、請謁不相及、遨遊不同行、固有年矣、子自以コ過朕邪、

†豆の字、ほんとは衣へんに豆。†麗の字、ほんとは木へんに麗。

朕は、衣は則ち豆†褐*、食は則ち粢糲*、居は則ち蓬室*、出づれば則ち徒行す。子は、衣は則ち文錦、食は則ち粱肉*、居は則ち麗†*を連ね、出づれば則ち駟*を結ぶ。家に在りては煕然*として朕を棄つるの心有り、朝に在りては諤然*として朕に敖(おご)るの色有り。請謁(せいえつ)相ひ及ばず、遨遊*同じく行かざること、固(まこと)に*年有り。子は自らコ朕に過ぐと以へるかと。

*豆†褐、じゆかつ、粗末な服。*粢糲、しれい、玄米ときび。*蓬室、ほうしつ、草屋根のあばらや。*粱肉、りやうにく、よい米と肉。*麗†、れい、棟。*駟、し、四頭だての馬車。*煕然、きぜん、楽しむさま。*諤然、がくぜん、無遠慮。*遨遊、がういう、遊び歩く。*固に……、もう長いとしつきそうである。

西門子曰、予無以知其實、汝造事而窮、予造事而達、此厚薄之驗歟、而皆謂與予竝、汝之顏厚矣、北宮子無以應、自失而歸、中塗遇東郭先生、先生曰、汝奚往而反、禹†禹†而歩、有深愧之色邪、北宮子言其状、東郭先生曰、吾將舎汝之愧、與汝更之西門氏、

†禹の字、ほんとは人べんに禹。

西門子曰く、予以て其の實を知る無し。汝ぢは事を造して窮し、予は事を造して達す。此れ厚薄あるの驗(しるし)か。而るを皆な予と竝ぶと謂ふは、汝ぢ顏厚なりと。北宮子以て應ふる無く、自失して歸る。中塗にして東郭先生に遇ふ。先生曰く、汝ぢ奚くに往きて反ればか、禹†禹†*として歩み、深く愧づるの色有ると。北宮子其の状を言ふ。東郭先生曰く、吾れ將に汝ぢの愧(はじ)を舎(のぞ)かんとす。汝ぢと與に更(あらた)めて西門氏に之かんと。

 

而問之曰、汝奚辱北宮子之深乎、固且言之、西門子曰、北宮子言、世族年貌言行與予竝而、賤貴貧富與予異、予語之曰、予無以知其實、汝造事而窮、予造事而達、此將厚薄之驗歟、而皆謂與予竝、汝之顏厚矣、

而して之に問ひて曰く、汝ぢ奚ぞ北宮子を辱かしむるの深き。固且(しばら)く之を言へと。西門子曰く、北宮子言ふ、世族・年貌・言行予と竝びて、賤貴・貧富予と異なりと。予之に語(つ)げて曰へり、予以て其の實を知る無し。汝ぢは事を造して窮し、余は事を造して達す。此れ將た厚薄あるの驗か。而るに皆な予と竝ぶと謂ふは、汝ぢ顏厚なりと。

 

東郭先生曰、汝之言厚薄、不過言才コ之差、吾之言厚薄、異於是矣、夫北宮子厚於コ、薄於命、汝厚於命、薄於コ、汝之達非智得也、北宮子之窮非愚失也、皆天也、非人也、而汝以命厚自矜、北宮子以コ厚自愧、皆不識夫固然之理矣、

東郭先生曰く、汝ぢの厚薄を言ふは、才コの差を言ふに過ぎず、吾の厚薄を言ふは是に異なり。夫れ北宮子はコに厚くして命に薄く、汝ぢは命に厚くしてコに薄し。汝ぢの達せるは智の得に非ず。北宮子の窮せるは愚の失に非ず。皆な天なり、人に非ざるなり。而るを汝ぢは命の厚きを以て自ら矜り、北宮子はコの厚きを以て自ら愧づ。皆な夫の固然*の理を識らざるなりと。

*固然、こぜん、自然。

 

西門子曰、先生止矣、予不敢復言、北宮子既歸、衣其豆†褐有狐貉之温、進其戎†菽有稻粱之味、庇其蓬室若廣廈之蔭、乗其畢†輅若文軒之飾、終身迴†然不知榮辱之在彼也、在我也、東郭先生聞之曰、北宮子之寐久矣、一言而能寤、易悟也哉、

†豆の字、ほんとは衣へんに豆。†戎の字、ほんとは草かんむりに戎。†畢の字、ほんとは草かんむりに畢。†迴の字、ほんとは回の上の一が上で中の口がコで左にくっつく。

西門子曰く、先生止めよ。予敢へて復た言はずと。北宮子既に歸る。其の豆†褐を衣て狐貉*の温有り、其の戎†菽*を進めて稻粢*の味有り、其の蓬室に庇(おほ)はれて廣厦*の蔭のごとく、其の畢†輅*に乗じて文軒*の飾あるがごとく、終身迴†然*として榮辱の彼れに在るか我に在るかを知らず。東郭先生之を聞きて曰く、北宮子の寐(い)ぬるや久し。一言にして能く寤めたり。悟し易きかなと。

*狐貉、こかく、狐や貉の皮衣。*戎†菽、じゆしゆく、大豆の一種。*稻粢、たうりやう、よい米。*廣厦、くわうか、広大な家。*畢†輅、ひつろ、柴車。*文軒、ぶんけん、立派に飾った車。*迴†然、いうぜん、ゆったり。

 

管夷吾鮑叔牙二人、相友甚戚、同處於齊、管夷吾事公子糾、鮑叔牙事公子小白、齊公族多寵嫡庶竝行、國人懼亂、管仲與召忽奉公子糾奔魯、鮑叔牙奉公子小白奔呂†、既而公孫無知作亂、齊無君、二公子爭入、管夷吾與小白戰於呂†、道射中小白帶鉤、

†呂の字、ほんとは草かんむりに呂。

〔三〕 管夷吾(くわんいご)・鮑叔牙(ほうしゆくが)の二人、相ひ友として甚だ戚(した)し。同じく齊に處り、管夷吾は公子糾(きう)に事へ、鮑叔牙は公子小白(せうはく)に事ふ。齊の公族には寵多くして嫡庶行を竝(おな)じくす。國人亂を懼る。管仲は召忽(せうこつ)と公子糾を奉じて魯に奔り、鮑叔は公子小白を奉じて呂†(きよ)に奔る。既にして公孫無知(こうそんむち)亂を作し、齊に君無し。二公子入るを爭ふ。管夷吾小白と呂†に戰ひ、道に射て小白の帶鉤*に中つ。

*帶鉤、たいこう、帯の留め金。

 

小白既立、脅魯殺子糾、召忽死之、管夷吾被囚、鮑叔牙謂桓公曰、管夷吾能可以治國、桓公曰、我讎也、願殺之、鮑叔牙曰、吾聞賢君無私怨、且人能爲其主亦必能爲人、君如欲覇王、非夷吾其弗可、君必舎之、

小白既に立つや、魯を脅かして子糾を殺さしむ。召忽之に死し、管夷吾囚へらる。鮑叔牙桓公*に謂ひて曰く、管夷吾の能は以て國を治むべしと。桓公曰く、我が讎なり、願はくは之を殺さんと。鮑叔牙曰く、吾れ聞く、賢君には私怨無しと。且つ人能く其の主の爲めにせば、亦た必らず能く人の爲めにせん。君如し覇王たらんを欲せば、夷吾に非ずんば其れ可ならず、君必らず之を舎(ゆる)せと。

*桓公、くわんこう、もとの公子小白。

 

遂召管仲、魯歸之齊、鮑叔牙郊迎釋其囚、桓公禮之而位於高國之上、鮑叔牙以身下之、任以國政、號曰仲父、桓公遂覇、管仲嘗歎曰、吾少窮困時、嘗與鮑叔賈、分財多自與、鮑叔不以我爲貪、知我貧也、吾嘗爲鮑叔謀事而大窮困、鮑叔不以我爲愚、知時有利不利也、

遂に管仲を召す。魯之を齊に歸す。鮑叔牙郊迎して其の囚を釋き、桓公之を禮して高・國*の上に位せむ。鮑叔牙身を以て之に下り、任ずるに國政を以てし、號して仲父と曰ふ。桓公遂に覇たり。管仲嘗て嘆じて曰く、吾れ少くして窮困せし時、嘗て鮑叔と與に賈し、財を分つに多く自から與へしも、鮑叔我を以て貪なりと爲さず、我が貧なるを知ればなり。吾れ嘗て鮑叔の爲めに事を謀りて大いに窮困せしも、鮑叔我を以て愚なりと爲さず、時に利と不利と有るを知ればなり。

*高國、かうこく、高氏と國氏。

 

吾嘗三仕三見逐於君、鮑叔不以我爲不肖、知我不遭時也、吾嘗三戰三北、鮑叔不以我爲怯、知我有老母也、公子糾敗召忽死之、吾幽囚受辱、鮑叔不以我爲無恥、知我不羞小節、而恥名不顯於天下也、生我者父母、知我者鮑叔也、

吾れ嘗て三たび仕へて三たび君に逐はれしも、鮑叔我を以て不肖と爲さず、我の時に遭はざるを知ればなり。吾れ嘗て三たび戰ひて三たび北(に)げしも、鮑叔我を以て怯と爲さず、我に老母有るを知ればなり。公子糾敗れ召忽之に死し、吾は幽囚せられて辱を受けしも、鮑叔我を以て無恥と爲さず、我が小節を羞ぢとせずして、名の天下に顯はれざるを恥づるを知ればなり。我を生む者は父母なり、我を知る者は鮑叔なりと。

 

此世稱管鮑善交者、小白善用能者、然實無善交、實無用能也、實無善交、實無用能者、非更有善交、更有善用能也、召忽非能死、不得不死、鮑叔非能擧賢、不得不擧、小白非能用讎、不得不用、

此を世に管・鮑は善く交はる者、小白は善く能を用ふる者と稱す。然れども實は善く交はる無く、實は能を用ふる無し。實は善く交はる無く、實は能を用ふる無しとは、更に善く交はる有り、更に善く能を用ふる有りといふには非ざるなり。召忽は能く死するに非らず、死せざるを得ず、鮑叔は能く賢を擧ぐるに非らず、擧げざるを得ず、小白は能く讎を用ふるに非らず、用ひざるを得ざりしなり。

 

及管夷吾有病、小白問之曰、仲父之疾病矣、可不諱云、至於大病、則寡人惡乎屬國而可、夷吾曰、公誰欲歟、小白曰、鮑叔牙可、曰不可、其爲人潔廉善士也、其於不己若者、不比之人、一聞人之過、終身不忘、使之理國、上且鉤乎君、下且逆乎民、其得罪於君也、將弗久乎、

〔四〕 管夷吾病有るに及び、小白之に問ひて曰く、仲父の疾(やまひ)病(へい)なり、諱みて云はざるべけんや。大病に至らば、則ち寡人惡くにか國を屬(しよく)して可ならんと。夷吾曰く、公は誰をか欲すると。小白曰く鮑叔牙は可ならんと。曰く不可なり。其の爲人(ひとゝなり)潔廉の善士なり。其の己に若かざる者に於ては、之を人に比せず*、一たび人の過ちを聞けば終身忘れず。之をして國を理(をさ)めしめば、上は且に君に鉤*し、下は且に民に逆らはんとす。其の罪を君に得んこと、將に久しからざらんと。

*之を人に比せず、人を人と思わない。*鉤、こう、へそを曲げる。

 

小白曰、然則孰可、對曰、勿已則隰朋可、其爲人也、上忘而下不叛、愧其不若黄帝、而哀不己若者、以コ分人、謂之聖人、以財分人、謂之賢人、以賢臨人、未有得人者也、以賢下人者、未有不得人者也、其於國有不聞也、其於家有不見也、勿已則隰朋可、

小白曰く、然らば則ち孰か可なると。對へて曰く、已む勿くんば則ち隰朋(しふほう)可なり。其の爲人や、上は*忘れて下は叛(はな)れず。其の黄帝に若かざるを愧ぢて、己に若かざる者を哀れむ。コを以て人に分つを之れ聖人と謂ひ、財*を以て人に分つを、之れ賢人と謂ふ。賢を以て人に望まば、未だ人を得る者有らざるも、賢を以て人に下らば、未だ人を得ざる者有らざるなり。其の國に於けるや聞かざる*有り、其の家に於けるや見ざる*有り。已む勿くんば則ち隰朋可なりと。

*上は……、上は気にせず下のものは見捨てない。*財、ざい、才。*有不聞・有不見、余計なことは見聞きしない。

 

然則管夷吾非薄鮑叔也、不得不薄、非厚隰朋也、不得不厚、厚之於始、或薄之於終、薄之於始、或厚之於終、厚薄之去来、弗由我也、

然らば則ち管夷吾は鮑叔に薄きに非らず、薄からざるを得ず。隰朋に厚きに非らず、厚からざるを得ざるなり。之を始めに厚くすれば、之を終に薄くする或り、之を始めに薄くすれば、之を終りに厚くする或り。厚薄の去來は我に由らざるなり。

 

ケ析操兩可之説、設無窮之辭、當子産執政、作竹刑、鄭國用之、數難子産之治、子産屈之、子産執而戮之、俄而誅之、然則子産非能用竹刑、不得不用、ケ析非能屈子産、不得不屈、子産非能誅ケ析、不得不誅也、

〔五〕 ケ析*兩可の説*を操りて、無窮の辭*を設く。子産*政を執るに當り、竹刑*を作り、鄭國之を用ふ。數々子産の治を難じ*、子産之に屈す。子産執へて之を戮(はづか)しめ、俄にして之を誅す。然らば則ち子産能く竹刑を用ふるに非らず、用ひざるを得ざりしなり。ケ析能く子産を屈するに非らず、屈せざるを得ざりしなり。子産能くケ析を誅するに非らず、誅せざるを得ざりしなり。

*ケ析、とうせき、鄭の大夫。*兩可の説、相反する二つのことを両方とも可なりとする説。*無窮の辭、広大無辺の言辞。*子産、しさん、鄭の名宰相。*竹刑、ちくけい、竹の札に書き記した刑法。*治を難ず、政治を非難する。

 

可以生而生、天福也、可以死而死、天福也、可以生而不生、天罰也、可以死而不死、天罰也、可以生可以死、得生得死、有矣、可以生可以死、或死或生、有矣、

〔六〕 以て生くべくして生くるは、天bネり。以て死すべくして死するも、天bネり。以て生くべくして生きざるは、天罰なり。以て死すべくして死せざるも天罰なり。以て生くべく以て死すべくして、生くるを得死するを得るは、有るかな。以て生くべく以て死すべくして、或ひは死し或ひは生くるは、有るかな。

 

然而生生死死、非物非我、皆命也、智之所無奈何、故曰、窈然無際、天道自會、漠然無分、天道自運、天地不能犯、聖智不能干、鬼魅不能欺、自然者、默之成之、平之寧之、將之迎之、

然り而して生生死死するは、物に非らず我に非らず、皆な命なり。智の奈何ともする无き所なり。故に曰く窈然(えうぜん)として際無くして、天道自ら會し、漠然として分無く、天道自ら運(めぐ)ると。天地も犯す能はず、聖智も干す能はず、鬼魅も欺く能はず、自然なる者は、默し成し、平にし寧(やす)んじ、將(おく)り迎ふ。

 

楊朱之友曰季梁、季梁得疾、七日大漸、其子環而泣之、請醫、季梁謂楊朱曰、吾子不肖如此之甚、汝奚不爲我歌以曉之、楊子歌曰、天其弗識、人胡能覺、匪祐自天、弗蘖†由人、我乎汝乎、其弗知乎、醫乎巫乎、其知之乎、其子弗曉、

†蘖の字、ほんとは下が木でなく子。

〔七〕 楊朱の友を季梁(きりやう)と曰ふ。季梁疾(やまひ)を得、七日にして大いに漸(すゝ)む、其の子環りて泣き、醫を請ふ。季梁楊朱に謂ひて曰く、吾が子の不肖なること此のごとく之れ甚し。汝ぢ奚ぞ我が爲めに歌ひて以て之を曉さゞると。楊朱歌ひて曰く、天其れ識らず、人胡ぞ能く覺らん。祐(さいはひ)も天よりせず、蘖†(わざはひ)も人に由らず。我と汝と、其れ知らざらんや。醫と巫と、其れ之を知らんやと。其の子曉らず。

 

終謁三醫、一曰矯氏、二曰兪氏、三曰盧氏、診其所疾、矯氏謂季梁曰、汝寒温不節、虚實失度、病由飢飽色欲於カ煩散、非天非鬼、雖漸可攻也、季梁曰、衆醫也、亟屏之、

終に三醫を謁(こ)ふ。一を矯(けう)氏と曰ひ、二を兪(ゆ)氏と曰ひ、三を盧(ろ)氏と曰ふ。其の疾む所を診て、矯氏季梁に謂ひて曰く、汝ぢ寒温節あらず、虚實度を失ふ、病は飢飽・色欲・於カの煩散せるに由る。天に非らず鬼に非らず、漸めりと雖も攻(をさ)むべきなりと。季梁曰く、衆醫*なり、亟(すみや)かに之を屏(しりぞ)けよと。

*衆醫、しうい、凡医。

 

兪氏曰、女始則胎氣不足、乳重†有餘、病非一朝一夕之故、其所由來漸矣、弗可已也、季梁曰、良醫也、且食之、盧氏曰、汝疾不由天、亦不由人、亦不由鬼、稟生受形、既有制之者矣、亦有知之者矣、藥石其如汝何、季梁曰、~醫也、重兄†遣之、俄而季梁疾自瘉†、

†重の字、ほんとはさん水に重。†兄の字、ほんとは貝へんに兄。†瘉の字、ほんとは中が兪でなく樛の旁。

兪氏曰く、女ぢ始めは則ち胎氣(たいき)足らず*、乳重†(にうしよう)餘り有り。病は一朝一夕の故に非らず、其の由來する所漸(ひさ)し、已(いや)すべからずと。季梁曰く、良醫なり、且らく之に食せしめよと。盧氏曰く、汝ぢの疾は天に由らず、亦た人に由らず、亦た鬼に由らず。生を稟け形を受けしとき、既に之を制する者有り。亦た之を知る者有り*。藥石其れ汝ぢを如何せんと。季梁曰く、~醫なり、重(おほ)く兄†(おく)りて之を遣(や)れと。俄かにして季梁の疾自ら瘉†(い)ゆ。

*胎氣不足、母の胎内で受けた生気が不十分。*乳重†有餘、お乳を飲みすぎた。*亦有知之者矣、それが分かる人もいるのです。

 

生非貴之所能存、身非愛之所能厚、生亦非賤之所能夭、身亦非輕之所能薄、故貴之或不生、賤之或不死、愛之或不厚、輕之或不薄、此似反也、非反也、此自生自死、自厚自薄、

〔八〕 生は、之を貴ぶも能く存する所に非らず。身は之を愛するも能く厚くする所に非らず。生は亦た之を賤しむも能く夭する所に非らず。身は亦た之を輕んずるも能く薄くする所に非らず。故に之を貴ぶも或ひは生きず、之を賤しむも或ひは死せず、之を愛するも或ひは厚からず、之を輕んずるも或ひは薄からず。此れ反するに似て反するに非らず。此れ自ら生き自ら死し、自ら厚く自ら薄し。

 

或貴之而生、或賤之而死、或愛之而厚、或輕之而薄、此似順也、非順也、此亦自生自死、自厚自薄、鬻熊語文王曰、自長非所増、自短非所損、算之所亡若何、老冉†語關尹曰、天之所惡、孰知其故、言迎天意、揣利害、不如其已、

†冉の字、ほんとは耳へんに冉。

或ひは之を貴びて生き、或ひは之を賤しんで死し、或ひは之を愛して厚く、或ひは之を輕んじて薄し。此れ順に似て順に非らず。此も亦た自ら生き自ら死し、自ら厚く自ら薄し。鬻熊*文王に語げて曰く、自ら長きは揩キ所に非らず、自ら短きは損する所に非らず、算の亡き所なるを若何せんと。老冉†關尹に語げて曰く、天の惡む所は、孰か其の故を知らんと。言ふこゝろは天意を迎へ、利害を揣(はか)るは、其の已まんには如かずと。

*鬻熊、いくゆう、周の文王の師。

 

楊布問曰、有人於此、年兄弟也、貲兄弟也、才兄弟也、貌兄弟也、而壽夭父子也、貴賤父子也、名譽父子也、愛憎父子也、吾惑之、

〔九〕 楊布*問ひて曰く、人此こに有り。年も兄弟*なり、貲*も兄弟なり、才も兄弟なり、貌も兄弟なり、而るに壽夭は父子*なり、貴賤は父子なり、名譽は父子なり、愛憎は父子なり、吾れ之に惑ふと。

*楊布、やうふ、楊朱の弟。*兄弟、けいてい、似たり寄ったり。*貲、ざい、財産。*父子、ふし、たいへん違う。

 

楊子曰、古之人有言、吾嘗識之、將以告若、不知所以然而然、命也、今昏昏昧昧、紛紛若若、随所爲、随所不爲、日去日來、孰能知其故、皆命也、夫信命者亡壽夭、信理者亡是非、信心者亡逆順、信性者亡安危、則謂之都亡所信、都亡所不信、

楊子曰く、古の人に言ふ有り、吾れ嘗て之を識れり。將に以て若ぢに告げん。然る所以を知らずして然るは命なりと。今昏昏昧昧*、紛紛若若*、爲す所に随ひ、爲さゞる所に随ひ、日々に去り日々に來る。孰れか能く其の故を知らんや。皆な命なり。夫れ命に信(まか)す者は壽夭亡く、理に信す者は是非亡く、心に信す者は逆順亡く、性に信す者は安危亡し。則ち之をキべて信す所亡く、キべて信さざる所亡しと謂ふ。

*昏昏昧昧、こんこんまいまい、わけのわからないさま。*紛紛若若、ふんふんじやくじやく、いつまでもごたごたと。

 

眞矣、愨矣、奚去奚就、奚哀奚樂、奚爲奚不爲、黄帝之書云、至人居若死、動若械、亦不知所以居、亦不知所以不居、亦不知所以動、亦不知所以不動、亦不以衆人之觀易其情貌、亦不謂衆人之不觀不易其情貌、獨往獨来、獨出獨入、孰能礙之、

眞なるのみ、愨*なるのみ。奚をか去り奚にか就き、奚をか哀しみ奚をか樂しみ、奚をか爲し奚をか爲さゞらん。黄帝の書に云く、至人居れば死せるがごとく、動けば械*のごとしと。亦た居る所以を知らず、亦た居らざる所以を知らず。亦た動く所以を知らず、亦た動かざる所以を知らず。亦た衆人の觀るを以て其の情貌*を易へず、亦た衆人の觀ざるを謂(おも)ひて其の情貌を易へざるをせず。獨り往き獨り來り、獨り出で獨り入る。孰か能く之を礙げんやと。

*愨、かく、誠実。*械、かい、機械。*情貌、じやうばう、気持ちや態度。

 

墨屎†單至單†亘†瞥†敷†四人、相與游於世、胥如志也、窮年不相知情、自以智之深也、

†屎の字、ほんとは中が米でなく木。†單の字、ほんとは口へんに單。†亘の字、ほんとは口へんに亘。†瞥の字、ほんとは下が目でなくて心。†敷の字、ほんとは敷の下に心。

〔十〕墨屎†*・單至*・單†亘†*・瞥†敷†*の四人、相ひ與に世に遊び、胥(み)な志に如(したが)ひ、年を窮むれども相(たが)ひに情(こゝろ)を知らず、自ら智を深しと以(おも)へばなり。

*墨屎†、もくち、(抜け目がない)。*單至、せんてつ、(軽はずみ)。*單†亘†、せんけん、(のろのろ)。*瞥†敷†、べつふ、(せかせか)。

 

巧佞愚直岸†斫便辟四人、相與游於世、胥如志也、窮年而不相語術、自以巧之微也、

†岸の字、ほんとは女へんに岸。

巧佞*・愚直・岸†斫*・便辟*の四人相ひ與に世に遊び、胥な志に如ひ、年を窮むれども相ひに術を語らず、自ら巧を微なりと以へばなり。

*巧佞、かうねい、(口先がうまい)。*岸†斫*、がんしやく、(無愛想)。*便辟*、べんへき、(ばか丁寧)。

 

樛†牙†情露謇亟†凌卒†四人、相與游於世、胥如志也、窮年不相暁悟、自以爲才之得也、

†樛の字、ほんとは木へんでなくけものへん。†牙の字、ほんとはりっ心べんに牙。†亟の字、ほんとはりっ心べんに亟。†卒の字、ほんとは言べんに卒。

樛†牙†*・情露*・謇亟†*・凌卒†*の四人相ひ與に世に遊び、胥な志に如ひ、年を窮むれども相ひに曉悟*せず、自ら才を得たりと以爲へばなり。

*樛†牙†、かうが、(隠したがり)。*情露、じやうろ、(見せたがり)。*謇亟†、けんきよく、(どもる)。*凌卒†りようさい、(がみがみ)。*曉悟、げうご、よく理解する。

 

眠廷†垂†委†勇敢怯疑四人、相與游於世、胥如志也、窮年不相謫發、自以行無戻也、

†廷の字、ほんとは女へんに廷。†垂の字、ほんとは言べんに垂。†委の字、ほんとは言べんに委。

眠廷†*・垂†委†*・勇敢・怯疑*の四人相ひ與に世に遊び、胥な志に如ひ、年を窮むれども相ひに謫發*せず、自ら行ひの戻(もと)る無きを以へばなり。

*眠廷†、みんてん、(でしゃばり)。*垂†委†、すゐゝ、(人任せ)。*怯疑、けふぎ、(臆病)。*謫發、たくはつ、責めあばく。

 

多偶自專乗權隻立四人、相與游於世、胥如志也、窮年不相顧眄、自以時之適也、

多偶*・自專*・乗權*・隻立の四人相ひ與に世に遊び、胥な志に如ひ年を窮むれども相ひに顧眄せず、自ら時に適せりと以へばなり。

*多偶、たぐう、(ひよりみ)。*自專、じせん、(一人よがり)。*乗權、じようけん、(笠に着る)。*隻立、せきりつ、(一匹狼)。

 

此衆態也其貌不一、而咸之於道、命所歸也、

此の衆態は其の貌一ならざるも、咸な道を之く。命の歸する所なればなり。

 

危†危†成者、稍†成也、初非成也、危†危†敗者、稍†敗也、初非敗也、故迷生於稍†、稍†之際昧然、於稍†而不昧然、則不駭外禍、不喜内福、随時動、随時止、智不能知也、

†危の字、ほんとは人べんに危。†稍の字、ほんとは禾へんでなく人べん。

〔十一〕 危†危†*として成る者は成るに稍†(に)たり、初めより成るに非らず。危†危†として敗るゝ者は敗るゝに稍†たり、初めより敗るゝに非らず。故に迷ひは稍†たるに生ず、稍†たるの際は昧然*たり。稍†たるに於て、昧然たらざれば、則ち外禍に駭かず、内b喜ばず。時に随ひて動き、時に随ひて止まる。智も知る能はず。

*危†危†、きゝ、みかけの似ているさま。*昧然、まいぜん、はっきり解らない。

 

信命者、於彼我無二心、於彼我而有二心者、不若接†目塞耳、背城面隍、亦不墜仆也、故曰、死生自命也、貧窮自時也、怨夭折者不知命者也、怨貧窮者、不知時者也、當死不懼、在窮不戚、知命安時也、

†接の字、ほんとは右上が立でなく合で右下が女でなく廾。

命に信(まか)す者は、彼我に於て二心*無し。彼我に於て二心有る者は、目を接†(おほ)ひ耳を塞ぐに若かず。城に背にし隍(ほり)に面するも、亦た墜仆*せざるなり。故に曰く、死生自ら命なり、貧窮自ら時なりと。夭折を怨む者は命を知らざる者なり、貧窮を怨む者は時を知らざる者なり。死に當りて懼れず、窮に在りて戚(うれ)へざるは、命を知り時に安んずるなり。

*二心、にしん、あれかこれか。*墜仆、ついふ、落ちたり倒れたり。

 

其使多智之人量利害、料虚實、度人情、得亦中、亡亦中、其少智之人不量利害、不料虚實、不度人情、得亦中、亡亦中、量與不量、料與不料、度與不度、奚以異、唯亡所量、亡所不量、則全而亡喪、亦非知全、亦非知喪、自全也、自喪也、

其れ多智の人をして利害を量り、虚實を料り、人情を度らしむるも、得るも亦た中*、亡ふも亦た中なり。其れ少智の人をして利害を量らず、虚實を料らず、人情を度らざらしむるも、得るも亦た中、亡ふも亦た中なり。量ると量らざると、料ると料らざると、度ると度らざると、奚を以てか異ならん。唯だ量る所亡く、量らざる所亡ければ、則ち全くして喪ふ亡し。亦た全きを知るに非らず、亦た喪ふを知るに非らず、自ら全きなり、自ら喪ふなり。

*中、なかば、成敗五分五分。

 

齊景公游於牛山、北臨其國城而流涕曰、美哉國乎、鬱鬱千†千†、若何滴滴去此國而死乎、使古無死者、寡人將去斯而之何、艾孔梁丘據皆從而泣曰、臣ョ君之賜、疏食惡肉可得而食、駑馬棧車可得而乗也、且猶不欲死、而況吾君乎、

†千の字、ほんとは草かんむりに千。

〔十二〕 齊の景公牛山(ぎうざん)に遊び、北のかた其の國城に臨みて涕を流して曰く、美なるかな國や、鬱鬱千†千†*たり。若何ぞ滴滴*として此の國を去りて死なんや。古より死無からしめば、寡人將た斯を去りて何くにか之かんやと。艾孔(がいこう)・梁丘據(りやうきうきよ)皆な從ひて泣きて曰く、臣は君の賜にョり、疏食惡肉得て食ふべく、駑馬*棧車*得て乗るべきすら、且つ猶ほ死を欲せず、而るを況んや吾が君をやと。

*鬱鬱千†千†、うつうつせんせん、盛んに生い茂っているさま。*滴滴、てきてき、水がどんどん流れるさま。*駑馬、どば、のろい馬。*棧車、さんじや、粗末な車。

 

晏子獨笑於旁、公雪涕而顧晏子曰、寡人今日之游悲、孔與據皆從寡人而泣、子之獨笑何也、晏子對曰、使賢者常守之、則太公桓公將常守之矣、使有勇者而常守之、則莊公靈公將常守之矣、數君者將守之、吾君方將被蓑笠而立乎犬†畝之中、唯農事之恤、何假念死乎、

†犬の字、ほんとは田へんに犬。

晏子*獨り旁に笑ふ。涕を雪(ぬぐ)ひ、晏子を顧みて曰く、寡人今日の遊び悲し、孔と據と皆な寡人に從ひて泣く、子の獨り笑ふは何ぞやと。晏子對へて曰く、賢者をして常に之を守らしめば、則ち太公*・桓公*將に常に之を守らん。勇有る者をして常に之を守らしむれば、則ち莊公*・靈公*將に常に之を守らん。數君の者將に之を守らんとすれば、吾が君は方に將に蓑笠(さりう)を被(き)て犬†畝*の中に立ち、唯だ農事をのみ之れ恤(うれ)へ、何の暇ありてか死を念はんや。

*晏子、あんし、晏嬰(齊の宰相)。*太公、たいこう、太公望呂尚(周の文王の師で齊に封ぜられた)。*桓公、くわんこう、齊の名君(戦国五覇の最初の人)。*莊公、さうこう、景公の兄。*靈公、れいこう、景公の父。*犬†畝、けんぽ、田畑。

 

則吾君又安得此位而立焉、以其迭處之迭去之至於君也、而獨爲之流涕、是不仁也、見不仁之君、見諂諛之臣、臣見此二者、臣之所爲獨竊笑也、景公慙焉、擧觴自罰、罰二臣者、各二觴焉、

則ち吾が君は又た安んぞ此の位を得て立たん。其の迭ひに之に處り迭ひに之を去るを以て君に至れり。而るを獨り之が爲めに流涕するは是れ不仁なり。不仁の君を見、諂諛*の臣を見る。臣此の二者を見る、臣の獨り竊かに笑ふを所爲(ゆゑん)なりと。景公慙ぢ、觴*を擧げて自ら罰し、二臣を罰すること各々二觴なり。

*諂諛、てんゆ、へつらう。*觴、しやう、さかずき。

 

魏人有東門呉者、其子死而不憂、其相室曰、公之愛子也天下無有、今子死不憂何也、東門呉曰、吾常無子、無子之時不憂、今子死、乃與嚮無子同、吾奚憂焉、

〔十三〕 魏人に東門呉(とうもんご)なる者有り。其の子死して憂へず。其の相室*曰く、公の子を愛すること天下に有る無し。今子死して憂へざるは何ぞや。東門呉曰く、吾れ常(かつ)て子無し。子無き時憂へず。今子死す。乃ち嚮(さき)の子無きと同じ。吾れ奚をか憂へんやと。

*相室、しやうしつ、妻付きの女中。

 

農赴時、商趣利、工追術、仕逐勢、勢使然也、然農有水旱、商有得失、工有成敗、仕有遇否、命使然也、

〔十四〕 農は時に赴むき、商は利に趣(はし)り、工は術を追ひ、仕*は勢を逐ふは、勢ひの然らしむるなり。然るに農に水旱*有り、商に得失有り、工に成敗有り、仕に遇否有るは、命の然らしむるなり。

*仕、し、つかえる。*水旱、すゐかん、大水や日でり。

 

 

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